1965年、金子氏は国際商科大を創立し、初代学長に就任した。世界と日本の距離を縮める人材の育成を掲げ、教員は一橋大出身者で固めている。大学の役員には一橋大学長、文部大臣経験者、のちの経団連会長が並んでいた。
1986年、東京国際大に改称する。
2011年、駅伝部を創部した。16年、箱根駅伝に初めて出場する。このときは17位でシード権獲得まで遠かった。17年は出場できず、18年17位、19年15位だったが、20年には5位と躍進し初めてシード権を獲得する。21年は10位に終わったが、これらの成績によって有望な高校生を集められるようになり、ついに結果を出すことができるようになってきた。
2021年度のシーズン当初、「出雲駅伝(全日本大学選抜駅伝競走)初出場初優勝、全日本大学駅伝と箱根駅伝は過去最高順位」を目標に掲げた。出雲駅伝では優勝を成し遂げ、箱根駅伝での優勝争いの期待が高まった。同年12月、東京国際大は会見で目標は総合3位と宣言した。
箱根駅伝に戦前から出場する伝統校は、旧制の大学、専門学校あるいは私塾が多い。一方、平成の時代(1989~2019年)から出場した大学の起源はバラエティーに富んでいる(カッコ内は初出場年)。
中央学院大(1994年)は、1900年設立の日本橋簡易商業夜学校から始まっており、1966年に大学が開学した。
関東学院大(1994年)は、1884年設立の横浜バプテスト神学校を源流とする。関東学院経済専門学校などを経て、1949年に大学が開学した。
帝京大(1998年)は、1931年創立の帝京商業学校を起源として、1966年に開学した。創立者、冲永荘兵衛氏は、現・帝京大理事長、学長の冲永佳史氏の祖父にあたる。関東学院大、帝京大はラグビーで全国制覇を果たしており、正月の風物詩を賑わせた。「あとは箱根駅伝」という思いは強い。
平成国際大(2001年)の歴史をさかのぼると、1959年開校の埼玉自動車整備技術学校(現・専門学校埼玉自動車大学校)にたどりつく。1996年に開学した。平成国際大を運営する佐藤栄学園のグループ校の一つ、埼玉栄高校は高校駅伝の強豪校として知られており、2021年には男女ともに全国大会に出場した。