世帯主の夫には、いざというときは自分が守る、という感覚があると思いますが、それだけではフラットな関係ではありません。私だって、助けるときは助けたい。だからマンションは私名義で購入! もっともローンは折半です。夫のローン枠は将来の大きな買い物のために確保しているとも言えますね(笑)。“頼れる妻”を目指します。
夫 畠中良聡 [30]アクセンチュア コンサルタント
はたなか・よしあき◆名古屋大学大学院工学研究科修了後、アクセンチュアに入社。博多、東京を経て、現在仙台勤務。電力会社の経理システム改革や素材メーカーの工場システム刷新プロジェクトなどに参画し、経営課題の解決にあたる
妻は発想力豊かな右脳派で、僕は論理的な左脳派。物事に対するアプローチが違うからぶつかりにくく、話が尽きません。それは10年前に出会った日から変わりません。
悩み事も包み隠さず打ち明けて、目標に向かう道筋を示唆し合っています。一人で考えると思い切りが悪くなり、かと思えば反動で、勢い任せで行動してよくない結果を招きがちです。彼女に話すことでニュートラルに戻れるので、助かっています。
かつて僕が、所属する社内プロジェクトを変えるかどうか悩んだとき、変化を求めた僕に対して、妻は今のプロジェクトでも学べることがあると思うよ、とアドバイスしてくれました。お互いの転職の可能性について話し合ったときは独立は考えないの?と。
自分がやりたいことのためなら、収入が一時的に途絶えたり下がったりしても、絶対挑戦したほうがいい、と言ってくれる妻は頼もしい限り。彼女の存在のおかげで、いつも自分が選択したほうへ、自信を持って突き進めます。
(構成・茅島奈緒深)
※AERA 2022年1月24日号