【マイペース型】
その時の気分や感情で言動が変化し、予定を台無しにしがち。人のことを考えず自分中心に物事を判断するため、周りが振り回られて疲弊する。弁が立ち、もっともらしい言い訳をするのが得意で、いつの間にか妻に都合がいいように話をまとめられる。気に入らないことがあると行き先も告げずに子どもを連れて家を飛び出し、そのまま1週間も連絡が取れなくなったり、実家に行ったきり長期間帰ってこなかったりする。
【暴発型】
物に当たったり、突然切れたり、夫の人間性を否定する暴言を吐く「暴発型」。言葉の暴力だけでなく、夫の話や存在を無視したり、夫の食事だけ用意しなかったりする。何気ない言葉にも過剰に反応しがちで、被害者意識が強い傾向にあることから、友達が少ない傾向にあるという。
「全ての方が必ずしもこの4タイプに当てはまるというわけではないですが、相談に訪れる夫が問題として挙げる妻のタイプにはこうした共通点があります。当事者になるとなかなか気づけないものですが、同じような状況やパターンで悩んでいる人が案外多いのです」(高草木さん)
◆仕事も家事も器用にこなせるタイプが多い
妻はなぜ、夫に対しこうしたモラハラ行動に出てしまうのか。
幼少期の両親との関係や教育環境が起因しているケースがあるのは、男女ともに共通するポイントだ。その他、過去のトラウマや生まれ育った気質なども男女ともに関係していることが多い。
そんな中、女性に多い特徴として見られるのが、(1)ギリギリまで溜め込んで爆発する、(2)社会に出て働き始めてからなど後天的にモラハラ気質になるケース。いずれも、女性は家事も仕事も器用にこなせるタイプが多く、自立心が強い傾向にあるという。結婚や出産後も仕事を続ける妻が増え、妻の家事や育児への負担が高まっている背景もある。こうした流れから夫に対する家事育児の要求レベルも高くなり、妻が攻撃的な態度に出てしまうとも推察できる。
夫婦問題カウンセラーの岡野あつこさんは言う。
「元来、器用であるがゆえに、仕事も家事も子育ても、何でも完璧にやろうとする女性が、突然夫に対しモラハラスイッチが入ることが多い。何でも自分でできるからこそ、人に頼ることに慣れておらず、夫に手伝ってほしい時も『言わずとも分かって動いてほしい』となる。夫がそれに気づかぬまま、妻が黙ってギリギリまで溜め込んでしまった時、爆発してしまう」