◆成長ホルモンの分泌を促し、老化予防

 断食によって空腹状態や低血糖状態を作ると、成長ホルモンの分泌が促進されます。

 成長ホルモンの主な働きには、

・代謝を高める

・筋肉量を増やす

・コラーゲンを作る

・脂肪の分解を促進する

といったものがあります。

 一般的に、40歳前後の人の成長ホルモンの分泌量は、20歳前後の人の5割程度であり、それが老化の原因のひとつとなっています。成長ホルモンが多く分泌されれば、しわやしみなどの老化による肌の悩みや、筋肉量の低下に伴う疲労感などが改善されるでしょう。

 さて、「空腹」というクスリの効能をお分かりいただけたでしょうか。高価なサプリメントや滋養強壮剤も必要ありません。「ものを食べない時間を作る」こと、これだけです。明日からでも始められます。

『「空腹」こそ最強のクスリ』には、いろいろな生活スタイルに合わせた断食スケジュールの工夫や、断食中に口にしてもよいものなど、無理をせず日常生活に断食を取り入れるヒントも載せましたので、ぜひチェックしてみてください。そして、病気知らず、疲れ知らず、老化知らずの体を手に入れてください。

青木厚(あおき・あつし)/医学博士。あおき内科さいたま糖尿病クリニック院長。自治医科大学附属さいたま医療センター内分泌代謝科などを経て、2015年、青木内科・リハビリテーション科(2019年に現名称に)を開設。糖尿病、高血圧、脂質異常症など生活習慣病が専門。著書『「空腹」こそ最強のクスリ』(アスコム)がある。

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