また、競技は違うもののレジェンド同士の結婚となったのが、ノマー・ガルシアパーラ(野球)とミア・ハム(サッカー)だ。

 夫のガルシアパーラはレッドソックスなどでプレー。プロ入り後すぐに頭角を現し、首位打者に2度、オールスターに5度選出されるなど、将来の殿堂入り選手とも目されていた。キャリアの中盤からは怪我が重なり思うような結果は残せなかったが、それでも生涯打率.313(通算1747安打)をマークした稀代の名打者として野球ファンなら誰もが知るスーパースターである。

 一方、妻のハムは世界一の女子サッカー大国であるアメリカでも歴代トップクラスのスタープレイヤー。2001年から2年連続でFIFA最優秀選手賞に選ばれ、米国代表の主力としてチームを2度のW杯優勝と五輪での2つの金メダル獲得に貢献し、2004年にはFIFAが発表した「偉大なサッカー選手100人」の一人として名を連ねている。

 キャリアの凄さだけではなく、収入でもアガシ&グラフ夫婦に負けておらず、2人の現役時代の稼ぎを合わせると5500万ドル(約64億5000万円)に上るという。

 このほか、2組に負けない実績を持つのがバスティアン・シュバインシュタイガー(サッカー)とアナ・イバノビッチ(テニス)の夫婦。シュバインシュタイガーはブンデスリーガの名門バイエルンなどで活躍し、W杯にはドイツ代表として3度出場。2014年には優勝メンバーにもなっている。妻のイバノビッチも全仏で優勝、全豪で準優勝して世界ランキング1位にもなった女子テニス界のトッププレイヤーだ。

 婚約まで至ったケースとしては、メジャー大会を4度制した元世界1位のローリー・マキロイ(ゴルフ)と、グランドスラム1勝で世界1位にもなったキャロライン・ウォズニアッキ(テニス)のカップル。NHLでMVP3度選出のアレクサンドル・オベチキン(アイスホッケー)と、ロンドン五輪ダブルス銅メダリストのマリア・キリレンコ(テニス)が挙がるだろう。いずれのカップルも残念ながら婚約解消となったが、結婚していればトップレベルのアスリート夫婦となっていただろう。

 こうしてみると、世界を転戦する女子テニスプレイヤーはアスリート界で“モテている”傾向がある。グランドスラム5度優勝のマリア・シャラポワも、NBAで活躍したサーシャ・ブヤチッチ(バスケットボール)や、同じテニスのグリゴール・ディミトロフと交際していた時期もあり、いずれも結婚とまでは至らなかったが“元カレ”はともにワールドクラスのアスリートであった。

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日本で“最強のアスリート夫婦”を挙げるなら…