■過食や糖分過多は悪循環につながる
とくに食事は「治療薬の効果も左右するほど」と江川医師は話す。
月経前は過食になりやすく、とくに甘いものがほしくなる人は多いが、PMSの症状を悪化させ、そのつらさを紛らわすためにさらに過食に走るという悪循環につながりやすい。
「過食や偏食をやめるのはなかなか難しいかもしれません。しかし、『自分へのなぐさめ』と思ってダラダラ食べている甘いものが症状を悪くしているかもしれないと、PMSに適切に対処する正しい知識を得ることが大切です」(江川医師)
食べるものや食べ方を工夫するなど、できることから少しずつ改善していきたい。PMSを理解し、月経前は無理のない生活を心がけることも大切だ。自分が健康になるためのライフスタイルが、結果的にPMSを軽くし、からだと心の元気につながるという。
「焦らず、悪循環を止め少しずつ好循環の歯車を回していけるように、からだと心、生活を整えて、もっと幸せになれたらいいですね」(同)
(文・出村真理子)
※週刊朝日 2022年4月1日号