東大の安田講堂
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 東大・京大合格者を対象にした本誌恒例のアンケート。東大理系編をお送りする。将来の夢ややりたい仕事など、612人が答えてくれた。

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 今年の東大理系の合格者は1765人。その35%にあたる612人から回答があった。主な質問は次のとおり。

「大学で勉強したいことや成し遂げたいこと、将来の夢ややりたい仕事は何か」

「勉強がはかどらず、成績が伸びなかったとき、どう乗り越えたか」

受験勉強期間のスマホとの付き合い方」

「受験勉強で役に立ったアプリ」

「合格大学出身の尊敬する有名人は誰か」

「好きなYouTuber(ユーチューバー)は誰か」

 将来の夢や、やりたい仕事は合格した科類によって傾向が分かれた。入学後、主に工学部や理学部に進む理科一類では「拡張現実関連の技術、ヒューマンインターフェースの開発」(都立武蔵、理一)、「宇宙航空学を学んで、将来は先進的で環境に配慮されたロケットを作るエンジニアになる」(広島大附、理一)など、技術系の研究や職業に興味を示す回答が目立った。

 理科二類は工学部や理学部に加え、農学部や薬学部への進学者も多く「ビワの種を世界中にまいて、世界から飢餓をなくす」(公文国際学園、理二)、「今は治療の難しい病気を治せるような薬を開発したい」(東京学芸大附、理二)といった回答があった。

 主に医学部へ進む理科三類では「医者」という回答が最多。「脳神経関連の難病について深く学びたい」(日比谷、理三)など、興味ある分野を具体的に挙げる人もいた。

 勉強がはかどらず、成績も思うように伸びないときは、どう対処していたのだろう。回答は大きく二つの傾向に分かれた。

 一つは「落ち込んだ心を癒やすのは勉強と成績しかないので全て前向きに捉えて頑張りました」(女子学院、理一)、「伸びていない成績表を見て、課題と対策リストを作ると精神安定剤になった」(暁星、理二)など、原因に向き合って克服を試みた派。もう一つは「一日だけ全く勉強しない日を作る」(筑波大附駒場、理一)など、いったん勉強から離れて切り替えようとする派だ。

「ディスコにいる気分にしてくれるような曲を自分で作ってテンションを上げた」(開成、理三)のように、ユーモアある(?)息抜き法を書いてくれた人もいた。

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