ラグビーのリーグワンは佳境を迎え、5月7日~8日の第16節でディビジョン1のリーグ戦が終了、同月の21日から始まるポストシーズン(プレーオフ準決勝、決勝など)で初代のチャンピオンが決定する。そして、その先に控えているのが、日本代表のテストマッチ(国代表同士の対戦)シーズンだ。
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新型コロナウイルスの世界的感染拡大のため、日本中を熱狂させた2019年のワールドカップの後、日本代表が国内で戦ったテストマッチは昨年10月のオーストラリア代表戦(昭和電工ドーム大分)のみ(他に2021年6月のサンウルブズ戦あり)。テストマッチ自体も2020年は1試合も戦えず、代表活動は休止に追い込まれた。
しかし、今年はようやく本来の代表シーズンが戻って来る。気がつけば、フランスで開かれる次のワールドカップはもう来年に迫っている。コロナ禍で失った時間を取り戻し、強化を軌道に乗せて加速するための大切な夏となる。
日本代表は6月にウルグアイ代表と2試合(18日・東京・秩父宮ラグビー場/25日・ミクニワールドスタジアム北九州)、さらに7月にはフランス代表と2試合(2日・豊田スタジアム/9日・国立競技場)のテストマッチシリーズをそれぞれ戦う。
ウルグアイ代表とは初対戦だった2005年こそ敗れたものの、2015年は日本代表が2連勝している。国際統括団体ワールドラグビーの世界ランクでは日本の10位に対して19位につける中堅国。ワールドカップ2019では釜石での一戦で格上と目されたフィジーを破る勝負強さも見せており、日本代表が新たな戦力、新たな組み合わせ、そして、新たな戦略を試すには絶好の相手だ。
その後に控えるフランス代表は今年の6カ国対抗をグランドスラム(全勝)で12年振りに制した。2019年ワールドカップでは日本と同じ8強(準々決勝敗退)に留まったが、次回ワールドカップの開催国として着実な強化が進んでいる。日本代表はワールドカップで前回を超える成績を挙げるという目標を掲げているだけに、世界トップレベルの国々の中での自らの位置を知る好機といえる。