大学合格特集シーズンの新企画として、受験生に貴重なアドバイスを、と「週刊朝日」本誌が現役学生からグラビアモデルを公募。第2回では、東京大学大学院薬学系研究科修士2年の岡部七子さん(埼玉県立浦和第一女子高校卒)が、東大を志望した理由や将来の夢を語ってくれた。
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音大を出てプロのバイオリニストになろうと思っていた岡部七子さん。目標を変えた背景には、父親が受けた手術があった。
「脳腫瘍の摘出手術を受けたんです。成功したんですが、もし腫瘍が摘出できないようなもっと深いところだったらと考えて。もともと薬を作る研究に興味がありましたが、手術では治せない疾患やまだ治療法が見つかっていない疾患に有効な薬を開発したいと、強く思うようになりました」
世界トップレベルの研究に携われるからと、東大を志望した。
大学入学後は音楽部管弦楽団に入り、取材の3日前にもOGとして演奏会に参加。
「プロでもないのに、サントリーホールで2度も演奏できました。音響が素晴らしくて、オーケストラなのに自分の音がはっきりと聞こえるんですよ」
とうれしそうに語る。
もちろん薬品開発への情熱も高い。修士課程修了後は、
「製薬会社に入って、世界に通用する薬を作りたいです。たくさんの命を救えるような薬を、人生でひとつでも作れればうれしいですね」
(取材・文/本誌・菊地武顕)
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※週刊朝日 2022年4月29日号