巨人・吉川尚輝(写真提供・読売ジャイアンツ)
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 巨人・吉川尚輝がついにチームの主力選手になろうとしている。

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 誰もが認める潜在能力を持ち、入団当初から常に大きな期待をされてきたが、幾度となく怪我に悩まされた。しかし、今季はこれまでと“違う”何かを感じさせている。

 今季の巨人は例年のような積極的な補強を敢行せずシーズンを迎えた。打線の核でもあるキャプテン坂本勇人が故障で離脱するなど苦しい状況ではあるが、それでも6月8日終了時点で首位ヤクルトに次ぐ2位。戦力が整わない中で健闘しているが、その原動力となっているのが今季がプロ6年目の吉川だ。

「各々が自分の仕事をできるようになって来た。補強せずに若手の奮起にかけた部分もあったが、今のところはうまくいっている。その中で最大の功労者は間違いなく吉川。若手と言われていたが27歳と中堅の域に入りつつあり、20代前半の選手が増えたチームを引っ張っている。プレーのみでなく試合へ臨む姿勢など自身に対する厳しさも出てきた。このまま確固たる存在になって欲しい」(巨人OB)

 吉川は2016年のドラフト1位で中京学院大から巨人に入団。長年レギュラーを固定できないでいた二塁手、そして坂本の後を継ぐ遊撃手としても期待されていた。プロ入り当初は身体能力に頼り過ぎた守備が“打球と喧嘩している”とも評されたが、基本から徹底的に磨き続けたことで、「広島の菊池涼介を超える存在」とまで言われるようになった。

「即戦力のドラ1と周囲の評価が高い中、一軍定着もままならずナオキ本人も悩んでいた時期もあった。毎日、早出して守備練習に取り組んだ。今季は守備でチームに貢献する機会も多いが苦労を見ているので本当に嬉しい。打撃に加え、スピードを生かした走塁は文句なしだったが、今では守備力もリーグ屈指になってきた。この先、最低5年間は巨人軍のセンターラインを務めて欲しい」(巨人チーム関係者)

 即戦力との呼び声もあった吉川だったが、1年目はわずか5試合の出場に終わったのはコンディションの問題だけではなかった。期待された内野守備がプロのレベルにはないと判断され、18年まで内野守備走塁コーチだった井端弘和氏とともに連日の守備練習に明け暮れた。

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吉川は怪我にも強くなった?