大きな飛躍が期待された今季は開幕から打撃が絶好調だった。だが、広島戦(マツダ)で背中にデッドボールを受け再びの悪夢もよぎったが、2週間後の15日には西武二軍戦で復帰し4安打を放つと、17日に早々と一軍に復帰。現在は開幕ほどの勢いはないが、それでも試合に出続けチームに欠かせない存在となった。今後は吉川のパフォーマンスがチームの浮沈を左右するといってもいいだろう。

「本来(吉川は)1番打者か2番打者がふさわしい。クリーンアップは丸佳浩岡本和真らが務め、その後ろをウォーカー、ポランコが固める。吉川がしっかり出塁することで得点力は桁違いに上がる。吉川がリードオフの柱になることが大事になってくる」(巨人担当記者)

「原辰徳監督は吉川の打撃に信頼を置いている。スピードだけではなく長打力もあるのでクリーンアップもこなせる。坂本という大黒柱が戻ってくるまで何とか頑張ってくれ、という感じだろう(坂本は6月9日に一軍復帰予定)。吉川にとって今は大チャンス。踏ん張りどころなので絶対的ポジションを掴むまで死に物狂いでやって欲しい。腰を含めた身体のコンディションにも徹底的に注意を払うことも大事。今回を逃したら次はない。巨人の軸になることを期待している」(巨人OB)

 吉川がドラフト1位としてプロ入りしてからあっという間に時が経過した。入団時から怪我が多く「このまま終わってしまうのか」とさえ思ったファンもいるだろう。しかし、ここ2年間は結果を残し、今シーズンは本格的にチームの中心になる雰囲気もある。ペナント奪還を目指す中で吉川が今後どのようなパフォーマンスを見せてくれるのかに注目したい。

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