ダルビッシュは年齢的な衰えもあるが、まだ“成長”を感じることは多い。身長195cm、体重100kgとメジャーリーガーにも見劣りしない恵まれた身体だけに頼らず、技術や身体の使い方を磨いてきた。年齢を重ねても大きな伸び代を感じさせるには理由がある。この調子ならば現行の契約が切れる38歳となっても「まだまだやれる」という雰囲気を漂わせているに違いない。

 ただ、現役を続行するためには技術、体力が充実してればよいというものでもない。ダルビッシュは家族との時間を大事にしたいという思いも強く、プレーを続けるにはモチベーションも影響してくるだろう。

「ダルが家族を大事にするのは有名。日本ハム時代から両親、兄弟と仲が良いのは有名だった。最近では複数回の引っ越しが話題になったが、子供を含めた家族に最高の環境を提供したいから。米国という異国で家庭を持つ中、コミニュケーションの重要性も感じている。家族が理由で現役引退というのは十分に考えられる」(ダルビッシュ在籍時の日本ハム担当記者)

 家族の問題もあるが、それでも日本に戻ってくる予感がするのは古巣への愛を感じとれるからだ。2020年11月には日本ハムの地元、札幌テレビの「どさんこワイド179」にリモート出演した際、「日本ハム以外には戻らないと思う。戻れたらうれしい」と語るなど、2005年のプロ入りから7年間プレーした日本ハムへの思いは強い。

「ダルは日本野球への愛着がある。今もチェックを欠かさずSNSなどへ頻繁に書き込みをしている。また黒田、田中将大楽天)など日本に復帰した投手たちの活躍も見ている。多くのメジャーリーガーが現役最後はホームタウンやキャリアをスタートさせた球団でプレーしたいと思うが、ダルもそう考えてもおかしくない」(在米スポーツライター)

「日本ハムへの愛情は想像以上。育ててくれたうえ、ポスティングでのメジャー挑戦を認めてくれて感謝しかないないはずだ。仲の良い選手、関係者も多く、チームの動向を気にしている。今年の新ユニフォームを米国で購入するなんて余程です。SNSのネタとしてかもしれないが手間を考えれば頭が下がる」(ダルビッシュ在籍時の日本ハム担当記者)

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ダルビッシュの日本復帰はあるのか