一方の寺島も4年目にはリリーフで30試合に登板して防御率2.48と結果を残したが、一軍の戦力になったのはこの年だけであり、昨年からは再び二軍暮らしが続いている。藤平、寺島ともに高校時代と比べてもフォームの躍動感がなくなっており、ピッチングがどんどん小さくなっている印象を受ける。今年で24歳と年齢的にはまだ若手の部類に入るが、二軍でも結果を残せない状況が続くと当然整理対象になってくる頃だ。大きくスタイルを変えるなど、何か変化を検討する必要があるだろう。

 今回のようなテーマで取り上げられることが多いのが今年7年目となるオコエ瑠偉(楽天)だが、もう1人忘れてはならないのが同じ年のドラフト1位でプロ入りした平沢大河(ロッテ)だ。3年目の2018年には外野手に転向し、112試合の出場で62安打、5本塁打と結果を残したが、翌年以降は右肩下がりで成績を落としている。今年も開幕から2試合こそスタメン出場したものの結果を残すことができず、5月以降は二軍暮らしとなっている。時折見せるパンチ力は健在だが、調子の波が大きく、不調な時はなかなかバットにも当たらないということも珍しくない。今年は二軍で多くの四球を選び、出塁率は高い水準をキープしているが、守備面にも不安があるため、やはりもっと打ってアピールする必要はある。チームは得点力不足に悩んでいるだけにまだまだチャンスはありそうだが、今年を逃すとさらに苦しい立場となることは間違いない。

 平沢、オコエと同世代の投手で高校ナンバーワンと言われながら苦しんでいるのが高橋純平(ソフトバンク)だ。4年目の2019年にはリリーフで45試合に登板して3勝、17ホールドをマークしたが、翌年以降は度重なる故障で低迷。昨年は10試合に登板して自責点0と復活の兆しを見せたものの、今年は二軍でも結果を残すことができていない(6試合の登板で防御率7.00)。冒頭で紹介した田中正義と同様に戦力として考えるにはギリギリの時期に差し掛かっていると言える。残りのシーズンは進退をかけたピッチングとなりそうだ。

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現役ドラフトで動きも?