今まで「専業主婦」という枠の中に自分がいたけれど、「自分」という大きな枠の中に専業主婦という小さな枠ができただけ。そう気づいたリコさんは、これから他の枠を増やしていこうと考えています。
「何がしたくて、何ができるだろう」
自分とじっくりと向き合ってみると、「子どもの喜ぶ顔が見たい」「読み聞かせのようなことをしたい」「ピアノ講師だった経験を活かしたい」と、次々とやりたい気持ちが湧き上がってきました。
「リトミックに関わる仕事をしてみたいなと思って。いろいろ調べて、自分の気持ちにフィットするリトミックの先生を見つけたんです。その人から学びたいと思って、講座を受けに行くことにしました」
そうやって語る今のリコさんの胸の中に、以前のようなモヤモヤはもうないでしょう。
「主婦の仕事にどこかマイナスのイメージがありましたが、さちさんから片づけを学ぶことで、家庭にとって重要で素敵な仕事なのだとわかりました。そんな主婦業をしている自分に誇りと自信を持てるようになったので、他のことにもチャレンジしたいと思えたんです」
「専業主婦だから」と自分の世界を狭めてしまう女性は、多く存在しているように感じます。とてももったいないですね。片づけを通して自分に自信が持てるようになる方が増えて、世の中で活躍できることを願っています。
◯西崎彩智(にしざき・さち)
1967年生まれ。お片づけ習慣化コンサルタント、Homeport 代表取締役。片づけ・自分の人生・家族間コミュニケーションを軸に、ママたちが自分らしくご機嫌な毎日を送るための「家庭力アッププロジェクト®」や、子どもたちが片づけを通して”生きる力”を養える「親子deお片づけ」を主宰。NHKカルチャー講師。「片づけを教育に」と学校、塾等で講演・授業を展開中。テレビ、ラジオ出演ほか、メディア掲載多数。