彼女たちは、外食も勉強のひとつとして、プロの作り方を聞き、家で再現して自分のものにしている。そのなかには検証してみたら現代の科学にかなっている方法もたくさんあるのだろう。私は料理に対してそこまで熱意がないので、彼女たちの話を、はああといいながら聞いているだけだ。唐揚げ、ハンバーグ、ちらし寿司、はまぐりのお吸い物の春の食卓、そして柔らかいタコも、私の食生活のなかでは、作らないものばかりだ。せめて何かひとつくらいは自分のものにと、冷たいフライパンに入れる野菜炒めだけは試してみた。たしかにおいしかったが、これまでの作り方の味を忘れているので比較できない。しかしせっかく情報を仕入れたのだから、これからは野菜炒めだけは、その方法で作っていこうと思っている。

※『一冊の本』2019年5月号掲載

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