「今はドレッシングは自分で作るけれど、子供が小さくて時間がないときに常備していたのは、マコーミックのセパレートフレンチドレッシングだったわ。これ1本あれば他のドレッシングを買わなくても済むの。醤油を入れれば和風ドレッシングになるし。大根おろしやみじん切りの玉ねぎ、大葉、パセリ、ピクルスを入れたり、マリネ液としても使えてアレンジがきくので本当に便利だった」

 時短料理は電子レンジを使う場合が多いので、持っていない私には参考にならない。かぼちゃを下処理する場合、電子レンジで2分でできるのに、それがないとあの固い塊をカットするのに、相当に無駄な時間を費やす。まな板の上でかぼちゃをこねくりまわしているだけで、軽く3分は経ってしまいそうだ。

 調理の手順を楽しめる人はいいだろうけれど、私としては食後の読書や編み物のほうがずっと楽しみなので、基本的に好きではない調理には、あまり時間は割きたくないのである。しかし昔はかぼちゃは丸ごとか、2分の1状態で売られていたが、少子高齢化のせいか、最近は調理しやすいように、最初からてんぷら用の薄切り、煮物用の厚めにカットされているものが売られるようになったので助かっている。家では揚げ物は作らないので、薄切りのものはオリーブオイルで焼いたり、蒸して使っている。

 料理を作るのが好きだけれども、働いているので時間はかけたくないという人の料理はとても参考になる。鍋につきっきりでいられる時間は限られるので、ささっと作れて栄養もちゃんと摂れるというのがいちばんなのだ。

 ただし家族がいるのと私のような単身者とだと、やはり違う部分もある。彼女は、

「年末年始は忙しいし、ちゃんとした料理を作るのが面倒くさくなるのでほとんど鍋」

 といい切った。体も温まるし豆乳鍋やキムチ鍋など、バリエーションもあるので、結構、便利なのだという。しかし単身者としては、鍋はハードルが高い。それでも若い頃は1人でも中型の土鍋一つ分を消費できたけれども、さすがの私もこの年齢になると食べられる量も減ってきた。たくさんの食材が一度に食べられるのは魅力なのだが、用意する種類が多ければ多いほど、それぞれひと口ずつになってしまい、鍋の後の残りの食材を消費するのが大変なのだ。

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