※写真はイメージです(GettyImages)
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 晩産化の影響で、子育てと更年期が重なる人が増えている。更年期症状はストレスによって症状が出やすくなるので要注意だ。AERA 2023年1月16日号の記事を紹介する。

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「だるさ、イライラ、頭痛、うつっぽさ。4年前の息子の卒乳後から、不調のオンパレード」

 女性(45)は昨年、動けなくなるほどのめまいに何度も見舞われたという。皮膚の乾燥がひどく、ニットを触るとガサガサするほど。知人に更年期症状では?と指摘され、「婦人科に行ってらっしゃい」と背中を押された。更年期治療の一つ、ホルモン補充療法(HRT)で、波はあるものの、楽になった。

「『ママ、今女性ホルモンに左右されているから放っておいて』と言えるようになりました。治療前はそれすらできなかった。私は元看護師で夫は医師。2人とも更年期障害の名前は知っていても、不調を更年期と結びつけていませんでした」(前出の女性)

 神奈川県在住の女性(55)は思春期の娘2人と3人暮らし。出産後2度とも、経験したことがない不調に襲われた。今から思うと、産後うつだった。

「耐えなければならないのが子育て、というのが当時の風潮。『スキンシップが大事。目指せ完全母乳』という風潮も強く、高齢出産で女性ホルモンがカツカツの中、泣きながら母乳をあげていました」

 50歳の時、産後うつと同様の症状が出始め、月経も終わりかけていたことから更年期症状だと気がついた。更年期には大きな決断は避けろと言われるが、「ミスマッチだな」と感じていた元夫とは、更年期のタイミングで離婚した。

■症状をこじらせる人も

 更年期症状を自覚し始めた時、娘に初めて産後うつや更年期のことを話した。すると娘から「私もPMS(月経前症候群。月経前に表れる心身の不調)がつらい」と打ち明けられた。その後娘はPMSが悪化し、不登校になったりもしたが、母娘で適切な対処法を探りつつ乗り越えてきた。

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