■30代をどう過ごすか
──賢治は、37歳の若さで亡くなる直前まで創作を続けた。
役所:自分の30代後半を振り返ると、本当に無駄に時間を過ごしてたなあって恥ずかしくなります(笑)。あの頃は、皆めちゃくちゃ酒を飲んでバカ騒ぎしてましたから。菅田くんや森さんもそうだけど、今の若い子たちを見てると10代、20代からすごく真剣に芝居と向き合ってるんだよね。「すごいなあ」と感心しますよ。
菅田:いやあ、時代もあると思いますけどね。僕もこの間30になって、改めて振り返ると20代は勢いで動いていた部分も多かったなって思います。その一方で、勢いを止めずに衝動を大切にしたいと思う自分もいる。だからどうでしょうね、30代後半に自分がどうなっているのか……。うん、ちゃんと生きていたいと思います!(笑)
役所:森さんもその頃には熟女だね。
森:きれいな熟女になりたいなと思います(笑)。でも、役所さんが言ったような無駄な時間をもっと過ごしたいなって気持ちもあるんですよ。
菅田:わかるわかる。そういうの今ないから、ちょっと憧れるよね。
森:無駄なこともちゃんと愛せる人って素敵だし、そういう大人になりたいですね。
菅田:いやあ、やっぱいいこと言うわ!
森:やめてください(笑)。
役所:でも37になって、めちゃくちゃな飲み方してたらまずくない?
菅田:それはそう。気を付けよう(笑)。
(構成/ライター・澤田憲)
※AERA 2023年5月1日号-8日合併号