西武・源田(日刊スポーツ)
西武・源田(日刊スポーツ)
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 6月中旬に2位に浮上して優勝争いに絡んでいた西武が、大失速している。7月は5勝16敗1分と大きな負け越し。一時は7あった貯金を使い果たし、借金が今季ワーストの6に膨らんで、5位に転落した。3位・オリックスとの差は6.5ゲームに広がり、CS進出への道が険しくなっている。(7月31日終了時)

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 その中で、「チームの顔」として活躍してきた源田壮亮の立場が危うくなっている。今季は70試合出場で打率.221、0本塁打、13打点。とくに7月は月間打率.125で、打撃不振のためスタメンを外れる試合が増えている。2021年に盗塁王を獲った俊足も武器だったが、今季は6盗塁にとどまっている。

 そして、成績よりも深刻なのは、グラウンド外での行動によってチーム内の求心力を失ってきたことだ。

 昨年12月、源田が銀座の高級クラブで働く女性と不倫関係を続けていることが、文春オンラインで報じられた。源田は今年1月に報道陣の取材に記事の内容を認めて謝罪し、「信頼を取り返せるよう、野球に真摯に取り組んでいきたい」と語っていた。

 だが、FRIDAYデジタルが7月30日、源田がチームの集合時間に間に合わず遅刻を繰り返していることや、遠征先の札幌・すすきので夜遊びをしていることを報じた。

 西武の株主でファン歴40年以上という50代の男性が複雑な表情を浮かべる。

「遠征先で飲み歩くことは別に気になりません。宿舎に引きこもる必要はないですし、ストレス発散の時間も必要でしょう。問題は遅刻を繰り返していると報道されたことです。チームの中心選手なのに若手への示しがつかない。危機感が薄いのでは」

 西武ではオープン戦期間中の3月に、佐藤龍世が遠征先の北海道で寝坊して飛行機に乗り遅れる失態を犯した際、球団が佐藤を3軍に降格する処分を下している。佐藤は開幕後にファームで好成績を残していたが1軍に昇格することはなく、6月に金銭トレードで中日に移籍した。

 だが、源田に対して処分が下されたという話はない。スポーツ紙記者が明かす。

「20代の若手選手が、『源田さんが遅刻した時があったんですけど、そんな事実がなかったことになっているんです。選手たちはみんな知っているのに。龍世さんと扱いが全然違いますよね』と漏らしていました。特別扱いされている源田に対するナインの求心力が低下しています」

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