立石正広(創価大)の評価はゆるぎない(写真提供・日刊スポーツ)
立石正広(創価大)の評価はゆるぎない(写真提供・日刊スポーツ)
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 ドラフト会議まであと3か月を切った。7月は社会人野球の都市対抗予選、大学野球は日米大学野球選手権、そして高校野球は地方大会が行われたが、そこで浮上してきた選手はいたのか。現時点でのドラフト1位候補12人をピックアップしてみたいと思う。

【写真】複数球団による競合の可能性が極めて高いのがこの人

 まず今年最大の目玉である立石正広(創価大・二塁手兼三塁手)は日米大学野球選手権では4試合で3安打、打率.188と目立った成績を残すことはできなかったが、それでも評価に大きな影響はないだろう。

 大会前に行われた社会人とNPBファームとのオープン戦でも快音を連発しており、高いレベルの投手を相手にも安定した打撃を見せている。プレーに大きな影響を与えるような故障がなければ複数球団による1位指名の可能性は極めて高い。

 高校生で完全に頭一つ抜けた存在となっているのがやはり石垣元気(健大高崎・投手)だ。

 春の関東大会では最速156キロをマーク。夏の群馬大会もリリーフで2試合の登板に終わったが、決勝の前橋育英戦では4回をパーフェクト、6奪三振と圧巻の投球を見せ、タイブレークでも失点を許さなかった。

 ストレートは常時150キロを超え、変化球の精度も着実にレベルアップしている印象を受ける。甲子園でさらに調子を上げてくれば、立石と肩を並べる存在となることも十分に考えられるだろう。

 立石以外の大学生では日米大学野球選手権に出場した中西聖輝(青山学院大・投手)、斉藤汰直(亜細亜大・投手)、山城京平(亜細亜大・投手)、桜井頼之介(東北福祉大・投手)、小島大河(明治大・捕手)、松下歩叶(法政大・三塁手)、大塚瑠晏(東海大・遊撃手)の7人も1位の12人に入ってくる可能性が高いと見る。

 特に6月の大学選手権から7月の日米大学野球にかけて評価を上げた印象なのが桜井、松下、大塚の3人だ。

 桜井は全国大会、国際大会でも安定した投球を披露。アメリカの力のある打者にもカットボール、スプリットなど変化球がしっかり通用していたのは大きい。先発、リリーフのどちらでも力を発揮できるところも評価が高くなるポイントだ。

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