埋まらなかった菅野が抜けた穴
菅野は昨年15勝3敗、防御率1.67で最多勝、最高勝率、MVPを受賞した。菅野が稼いだ貯金「12」がなければ、リーグ優勝は成しえていない。菅野が海外FA権を行使して抜けた穴を埋めるため、個々の投手のさらなる奮起が求められたが、大きな誤算となったのがエースの戸郷だ。今年は11試合登板で2勝6敗、防御率5.24。不安定な投球が続き、6月23日以降はファームで調整をしている。田中将大も開幕1軍入りしたが3試合登板で1勝1敗、防御率9.00と序盤で打ち込まれる登板が目立ち、5月2日に2度目のファーム降格となった。この状況を考えれば、育成に力点を置く選択肢も出てくるかもしれない。
育成と勝利の両立は非常に難しい。若返りを進める中、打線の核となる選手をどう育てるか。チームの今後の命運を握る最大のテーマだろう。
(今川秀悟)
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