「長嶋さんも当初はゴジの巨人監督就任を熱望されていた。しかし現状を冷静に見極めた上で、巨人と日本球界の未来のための最善策を熟考されていたとも聞く。『世界を圧倒できるような日本代表(=侍ジャパン)を作って欲しい』と願っても不思議はない」(巨人OB)
長嶋さんが常にグローバルな視点を持っていたことは有名。大学時代からメジャー願望を持っていたとされ、1958年の日米野球後には移籍の打診があったという。WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)等で日本が勝利するたびに、満面の笑みを浮かべていた姿も印象的だった。
「侍ジャパンは2026年WBCでの世界一奪回のため、井端弘和監督のもと動いている。結果次第ではあるが、指揮を執るのは同大会までと予想される。2028年のLA五輪、野球の母国で松井監督が指揮を執る可能性はある」(在京テレビ局スポーツ担当)
「ドジャースタジアム開催の五輪ではMLB側もシーズン中断をして全面協力する可能性がある。米国はもちろん各国がメジャーリーガーを揃えてくるはず。今までの国際試合とは比べ物にならない、豪華でタフな大会になる。松井監督が侍ジャパンを率いて世界一になれば最高のシナリオ」(スポーツマーケティング関連会社関係者)
米国開催の晴れ舞台で誰もが納得する形で世界一になることを、長嶋さんが松井氏に託したとしても不思議ではない。
「(長嶋さんは)2004年アテネ五輪での金メダル獲得を目指していたが、直前に病気を発症して指揮を執れなかった。口に出さなかったが、野球人としての心残りだったことは想像できる。真の世界一への思いこそ、ゴジとの“約束”だったのかもしれない」(巨人OB)
“約束”は2人だけのものであり、表立って語られることはないかもしれない。しかし野球ファン以外の世間を巻き込んで話題になったことで、長嶋茂雄と松井秀喜の知名度の高さが改めて浮き彫りとなった。国民栄誉賞を同時受賞した師弟の“約束”が実現することを願わずにはいられない。
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