佐藤龍が優勝への大きなピースになれるのか(日刊スポーツ)
佐藤龍が優勝への大きなピースになれるのか(日刊スポーツ)
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 パ・リーグに旋風を巻き起こしているのが、昨季最下位に沈んだ西武だ。29日の楽天戦(ベルーナ)で、逆転負けを喫したが、この日の時点で貯金4。首位・日本ハムを1ゲーム差で追いかけている。

【写真】首位争いを繰り広げる西武の選手ら

 対戦する他球団の首脳陣はその強さについて、こう分析する。

 「今井達也、隅田知一郎、渡邉勇太朗、高橋光成、菅井信也、武内夏暉と強力な先発陣に加え、打線が変わりましたよね。昨年と違って個々の役割がきっちり決まっているので迷いがない。安打が出なくても走者を二塁、三塁に進めるチーム打撃を徹底し、打線全体で重圧を掛けてくる。西武は『山賊打線』のイメージが強いかもしれませんが、元々は強固な投手力、守備力をベースに、次の塁を積極的に狙う機動力で相手が嫌がる野球を仕掛けてくるのがチームカラー。厄介な相手ですよ」

得点力がアップし、好成績に

 球団ワーストの91敗を喫した昨年も先発陣の防御率2.85はリーグ2位と高水準だった。指摘の通り、大きな変化は打線だろう。1番・西川愛也、4番に新外国人のネビンという軸がしっかり固定できた。141得点はリーグ4位。オリックスから移籍し、4番で起用予定だったセデーニョが打撃不振で機能せず、打率.331だったドラフト2位の新人・渡部聖弥が左足首を痛めて戦線離脱していることを考えると、十分に健闘していると言えるだろう。昨年はリーグワーストの350得点で、リーグ優勝を飾ったソフトバンクより250点以上少なかった。得点力の改善がチーム成績に反映していることは間違いない。

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