ロッテと日本ハム、なぜここまで差がついた…(写真提供・日刊スポーツ)
この記事の写真をすべて見る

 若手の成長が著しい日本ハムはパ・リーグ首位争いの中心にいる。一方でロッテは投打の歯車が噛み合わず最下位から抜け出せない。

【写真】「2億円」が「400万円」に急降下 球史に残る“大減俸”を味わった選手がこちら

ソフトバンクを加えた3球団がパ・リーグの優勝争いをすると見られていた。開幕ダッシュに失敗したソフトバンクが調子を戻しつつある中、ロッテは光が見つからない状況が続く。戦前の予想が外れるシーズンになりそうだ」(スポーツ新聞野球担当デスク)

 日本ハム好調の要因の1つは先発投手陣の充実度にある。右の伊藤大海、金村尚真、北山亘基、左の加藤貴之、山﨑福也が開幕からローテーションを守っている。5月に入ると台湾の至宝”古林睿煬や達孝太なども結果を出し始めた。

「新庄監督は投手がベストな状態でマウンドに上がれるように気を配っている。『投手コーチに全て任せている』というが、コンディションを含めた詳細を把握している。投手、野手の選手全員に積極的に声をかけるなど、チーム内の風通しが素晴らしいと感じる」(日本ハム関係者)

 ロッテは先発投手陣が期待通りの結果を出せていない。小島和哉、種市篤暉の左右エースの調子が上がらない。西野勇士やソフトバンクからFA加入した石川柊太は、打線との巡り合わせから5月後半まで勝ち星を得られない状態だ。

「ロッテ低迷の原因は打てない攻撃陣にある。しかし、期待していた先発投手陣も冴えないため、投手出身の吉井監督は歯がゆい思いをしているはず。ブルペンの若手投手たちの成長が著しいだけに、先発投手陣には頑張って欲しいのだが……」(ロッテ関係者)

 日本ハムは上位指名した投手たちが着実に成長、先発ローテーション入りしている。加えて2023年オフに山﨑をオリックスからFAで獲得するなど、適材適所の補強も行って強力ローテを作り上げた。

 ロッテも一時期は投手王国ができつつあった。投手コーチとして豊富な経験を誇る吉井監督の元、長所を伸ばし無理をさせない育成方針で多くの投手が才能を伸ばしていた。しかし大きな期待をされた佐々木朗希が抜けたことが痛手になったことも否定できない。

次のページ “VISION 2025”の崩壊