※写真はイメージです(写真/Getty Images)

 どちらが良い悪いという話ではなく、そう思うこと自体は仕方がないし、どうしようもない。話し合いは平行線で、彼からは「人工的な技術を使って生まれた子どもをちゃんと愛していけるか分からない」「人工的なやり方をするぐらいなら、子どもがいなくてもいい」という言葉さえ出た。 

 その後も彼との話し合いは続いたが、ある時、彼がぽつりと言った。
「僕は子どもを産んでくれる人と結婚したいわけじゃない」
「子どもはできてもできなくても、それでいい。結婚しよう」
 嬉しかったが、愛するがゆえのプレッシャーも背負った。 

 最終的に、“人工的なやり方”で子どもをつくるかどうかの議論は、倉田さんの熱量に押される形で、彼が折れることになる。「最大限協力するから、好きなようにしたらいい」「気が済むまでやってみたらいいよ」自分の本心は脇に置いて、私の気持ちに寄り添ってくれたと思った。心から感謝したが、「寄り添わせてしまった」という複雑な感情も残った。

次のページ 妊娠後のビジョンも持っておくこと