
「いつかは子どもを」と考えつつも、日々の生活や仕事に追われているうちに、“出産適齢期”の上限とされる35歳を過ぎてしまう。万人に共通するベストな「産み時」なんてないけれど、タイムリミットも存在する。そんな悩みを解決すべく生まれたのが、「卵子凍結」という医療技術である。
週刊朝日の元記者、松岡かすみさんの著書『-196℃の願い 卵子凍結を選んだ女性たち』の中では、年齢も育ちもキャリアも違う8人の女性が登場する。最終回の第8回は特別版ロングバージョン、倉田桂子(よしこ)さん(仮名・47歳・会社員)の声を再構成して紹介する。
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大阪府在住の会社員、倉田佳子さん。39歳の時、凍結しておいた卵子を使った体外受精で子どもを授かり、40歳で出産。産まれた息子は今、小学1年生だという。
凍結卵子を使った出産について話を聞く中で、どうしても避けて通れないと思ったのが、男性(夫)側の思いだ。取材前、それを倉田さんに打診すると、こんな返事が返ってきた。