平日の大半をインターンに費やすBさんが働く企業は、HPで「長期インターンこそが就活に有利になる」と記載している。東京都渋谷区にあるこの会社に電話で取材を申し込んだところ、
「上の人が、取材に答える必要があると判断したら折り返します」
とだけ話し、その後、折り返しの連絡はきていない。
インターンの学生を求める企業を紹介する別のサイトに出ていた「完全成果報酬型」の“コンサルティング”企業にも話を聞こうと連絡した。しかし、何度かけても電話には出ないため、HPに載っている東京都新宿区のビル内にあるオフィスを訪ねてみた。
すると、オフィスがあるはずの部屋の入り口のドアは鍵がかかっていた。下の階に入っている企業の従業員に話を聞くと、「昨年末には空きテナントになっていました」とのこと。
その企業のHPには、インターンに「お任せすること」として、
・BtoCコンサルティング営業
・インターン生のマネジメント業務
・その他新規事業立ち上げに関する業務
とあり、その下にこう書かれている。
コンサルタントとは名ばかり?
「インターン生のみなさんには通信サービスの販売コンサルタントとして業務していただきます」「お客様から携帯電話に関する悩みや使用状況を聞いて、その方にぴったりのプランや機種をご案内します」
前出のAさんの友人男性が、その企業でインターンをしているといい、Aさんが具体的に業務内容を聞くと、男性は「やっていることは携帯電話の新規契約の営業」と話したという。
オフィスの実態がないこの会社で、男性はリモートワークで働いている。こうしたブラックインターンと呼ばれる働き方については、以前からあった。
現在、創業2年目のソフトウェア開発会社Quark(クォーク/東京・渋谷)の代表取締役、風間健人氏(28)は、長期インターン時代の思い出をこう振り返る。