また、ここまでツアー6勝を挙げている畑岡も、今年は存在感を改めて発揮したいシーズンとなる。米ツアー参戦以降、順調に勝利を重ねてきたがこの2年間は未勝利。昨季は年間ポイントレースで30位となったが、これまで好調だったパッティングが影を潜め、本人としては不本意といえる2024年となった。これまで、全米女子プロと全米女子オープンの2位など全てのメジャーでトップ10入りするほどの実力を誇るだけに、今季はパッティングを復調させ、ビッグタイトルを狙いたい。

 新たに海を渡ることになった面々のプレーも非常に気になるところだ。

 2022年、23年に国内ツアーの年間女王に輝いた山下は、昨季の全米女子プロを2位でフィニッシュした。パリ五輪では4位とメダル獲得を逃したが、いよいよ主戦場を米国に移す。3年連続国内ツアー平均スコア60台などツアー屈指の安定感は、米ツアーでも発揮されるはず。慣れない環境でのプレーとなるが、日本のゴルフファンに明るいニュースを届けてもらいたい。

 岩井ツインズも初年度から活躍する可能性は十分だ。米ツアーの最終予選会では、千怜が2位に入ると明愛も5位と上位で出場権を獲得。ご存じの通り、2人とも実力は国内で証明済だが、強みは同じタイミングで参戦できることだろう。異なるコースコンディション、時差、食事など不慣れなことを挙げればキリがないが、メンタル面でお互いに支え合えることは、単身での渡米と大きく違う。二人三脚で切磋琢磨できれば、国内と遜色ないプレーをしてくれるはずだ。

 そして昨年いきなり国内ツアーで8勝し圧倒的な強さを見せつけた竹田は、得意の飛ばしをいきなり開幕戦から披露。平均飛距離は大会8位となり、やはり最高峰ツアーでもロングヒッターの部類に入ることを見せてくれた。女子ツアーの日本勢というと、毎回飛距離不足を指摘されるが、笹生とともに竹田にその心配は無用。ルーキーシーズンではあるが、竹田にも優勝の大きな期待がかかる。

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米ツアーを席巻した韓国勢の今