60歳を超えたら試してほしい行動の具体的な例をお示しします。
その他にも、料理への挑戦やペット飼育、観葉植物や野菜の栽培などもいいと思います。料理はあまり体力を使わなくてよく、しかし構成力が要求されます。ペットは絆ホルモンのオキシトシンの分泌を高めてくれます。
「土」を触ると、なぜか安心感が湧きます。腸内細菌の健康における重要さはよく知られていますが、土壌細菌と腸内細菌は似ています。土を触ることで、他生物と共生することの重要さを本能的に感じるのではないかと思います。
植物、動物を「育てる」ことは、自分が勝手にはコントロールできない自分の外の世界のものを謙虚に、一生懸命に観察しケアすることです。枯らしてはいけない、死なせてはいけないという適度の緊張感、ストレスとスクスク、ときに予想以上に成長していく様を眺めるワクワク感が生じます。
最近流行りの「推し」を持つことも、ある意味自分が「推す」人を〝育てて〞いると勝手に思い込むことであり、似た効果があるかもしれません。
このように、「老化負債」の返済、「若返り」の方法は、実は新しい楽しみや喜びに満ちています。無理なくできることから、試してみることをおすすめします。
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