先の普光院さんは、「何より、保育士への啓発が大切」と話す。保育士は資格取得前に一定の専門知識を学んでいるが、十分に理解できないまま現場に立っていることが多い、という。
「『子どもの権利』と言われてもピンとこず、子どもを叩いたりつねったり長時間叱責したりすることはいけないと十分に認識していない保育士が少なくありません。子どもの人格も大人と同じだということを、保育士が学ぶことが必要です」
そしてこう言う。
「安心して生活できる保育の環境を整える責任は大人の側にあります。国や自治体、保育園などが連携し、保育の質を確保・向上させるあらゆる手だてを講じるべきです」
(編集部・野村昌二)
※AERA 2025年2月3日号より抜粋