簡単な方法ですが、効果的です。

 毎晩3~4回トイレで目を覚ましていたのに、この方法をお伝えして、実際にやってもらった次の夜から、ピタリとトイレ通いがなくなったという女性もいます。熟睡できずに昼間眠くてしかたなかったそうなので、とても感謝されました。

② ふくらはぎのマッサージをする

 手を使って、ふくらはぎのポンプ作用を手助けするのが、マッサージです。両手で輪をつくるようにしてふくらはぎを包み込み、下から上へ、少し圧をかけるようにもみ上げます。これも就寝の3時間ぐらい前に、左右それぞれ10分程度行うといいでしょう。

 かかとを上げ下げするだけでも同じ効果があるので、立ち仕事の人は、仕事中にも手軽に行えますね。

③「弾性ストッキング」を履く

 ふくらはぎのむくみを防ぐストッキングがあります。「弾性ストッキング」と呼ばれるもので、医師もその効果を保証しています。弾性ストッキングは、足首付近の圧迫力が最も強く、上に向かうほど圧迫力が弱くなっています。重力で水分が下に移動するのを防ぎ、足元から血液が上に戻るのを促すのです。

 弾性ストッキングは、薬局などで購入できます。いろいろなタイプがありますが、ハイソックスタイプがいいでしょう。起きてから夕方まで履いていていいのですが、圧迫感が強すぎると感じたら時間を短くしてかまいません。

 ただし、心臓病や糖尿病のある人は、医師に相談してください。

④ ゆっくり湯船に浸かる

 湯船に張った温かいお湯に浸かれば、全身の血液が循環しやすく、むくみが取れやすくなります。また、体に水圧がかかるので、足のむくみが和らぎます。ゆっくり浸かれば、余分にたまった水分も汗として出ていきます。体が温まれば、冷えが原因の頻尿や尿もれも改善します。

 寝る直前ではなく、2時間前までに入浴しましょう。寝る直前に入浴すると、かえって寝ている間に尿が排出されやすい状態になり、トイレに行きたくなってしまいます。 また、体が少し冷えたほうが、寝つきがよくなります。

 入浴は少なくとも寝る2時間前までに済ませ、寝る前にトイレで水分を排出する。そうすれば、夜間頻尿を防げます。

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