寝ている最中に、何回もトイレに行きたくなる人は「夜間頻尿」です。
夜間頻尿の3つの大きな原因は、夜の尿量が増える「夜間多尿」と、「加齢や過活動膀胱、前立腺肥大の影響」、そして「睡眠障害で眠りが浅くなること」です。
そのなかで最も多いのが夜間多尿で、原因として挙げられるのは、尿として排出されるべき水分が下半身にたまってしまうことです。「足がむくむ」という状態です。
そんな場合は、以下の対策が役に立ちます。
① 寝る前3時間は、水分を控える
水分はとってから3時間で尿になります。逆算すると、就寝3時間前までに飲食をやめ、寝る直前にトイレに行けば、睡眠中のトイレを減らすことができます。喉が渇くようであれば就寝前でも水を飲んでかまいませんが、そうでなければ就寝前3時間の水分は控えましょう。
お酒は早めに切り上げて、量はほどほどに。寝る3時間前にはストップするといいでしょう。
② 寝る直前は「とる」ではなく「出す」
寝る直前は、水分をとるのではなく、出すことを心がけてください。つまり、尿をしっかり出してから寝る、ということです。「夜、トイレに行ったら、出た分だけ水を飲みなさい」と言われたことがあるかもしれませんが、そんな必要はまったくありません。
寝る前に出したい「下半身にたまった水分」
夜中に何度もトイレに行く夜間頻尿の人は、ふくらはぎの筋肉が弱っているのかもしれません。
加齢、運動不足、立ちっぱなし、座りっぱなしなどで「ふくらはぎのポンプ作用」が弱ると、重力で下半身に水分がたまってしまいます。そうなると、横になっている睡眠中に、下半身にたまった水分が上がってきて尿になるのです。
そういう人は、「足のむくみ」を取る、次の方法をお試しください。寝る3時間前までに行うのが効果的です。
① 足を上げてあお向けに寝ころぶ
座布団などを使い、足を10㎝以上高くして、あお向けになります。15分間その姿勢を続けましょう。それだけで下半身にたまった血液やリンパ液が心臓へ戻り、寝る前に余分な水分を排出できます。床につく3時間前までに行います。