利尿作用というのは、尿が出るのを促す働きです。利尿作用のある飲食物をたくさんとると、尿の量が増えて、トイレが近くなります。ですから外出先のトイレが心配な人は、外出前には利尿作用のある飲食物を控えるといいでしょう。
カフェイン、アルコール、カリウムに要注意
「カフェイン」や「アルコール」には利尿作用があります。膀胱を刺激する働きもあるので、尿意をもよおしやすくなります。
また、野菜や果物によく含まれている「カリウム」にも利尿作用があります。
カフェインの多い飲み物は、コーヒー、紅茶、日本茶、烏龍茶、エナジードリンクなどです。
「炭酸飲料」や「柑橘系飲料」も、膀胱を刺激すると言われているので注意が必要です。
さらにお酒にもカリウムが含まれているものがあるのです。もし、お酒を飲む習慣があるのなら、カリウム含有量の少ない焼酎、ウイスキー、日本酒にするほうがいいでしょう。もちろん、アルコールなので、とりすぎには注意が必要です。
ワインや紹興酒はカリウムが多く利尿作用があり、ビールは炭酸が膀胱を刺激します。尿トラブルの観点から、「一番おすすめできない」のはレモンサワーです。アルコール・炭酸・柑橘系と三拍子そろった利尿作用の宝庫といえるのです。
「塩辛いものを食べたら喉が渇いた」という経験があるでしょう。
塩(塩化ナトリウム)をとると、血液中のナトリウム濃度が上がります。ナトリウム濃度が上がりすぎると神経に影響し、ひどくなると重篤な病気にもなります。
体は防衛本能として、体の中の水分を使ってナトリウム濃度を下げようとします。それが「喉が渇く」という現象になるのです。
喉が渇いたら、当然水分をとりますよね? つまり、塩分のとりすぎは水分のとりすぎになるということです。逆から言えば、塩分を控えれば喉が渇かなくなり、水分をそれほどとらずに済みます。
高血圧の人なら、血圧も下がるから一石二鳥でしょう。