新幹線の座席予約。車窓を楽しめる窓際の席を確保したいが、いったん座るとトイレに行きづらい。尿トラブルのせいでいつの間にか内向きの性格になっていく傾向もあるという。泌尿器の問題を専門とする日大医学部教授・高橋悟氏の著書「頻尿・尿もれ 自力でできるリセット法」(アスコム)から一部を抜粋し解決法を紹介する。
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窓側の席?それとも通路側の席?
あなたは今、駅で新幹線のチケットを予約するところです。さて、窓側と通路側、どちらを選びますか?
友だちと映画を見に行くことになりました。話題になっているこの作品、3時間という大作です。毎回、映画館は満席だそうです。友だちは、なるべく真ん中の席に座って映画を満喫したいと言っています。
今、あなたの頭の中には、この3文字が浮かびませんでしたか?
「トイレ」
ですから、新幹線に乗るならトイレに行きやすい通路側の席を選ぶでしょう。窓側の席で、車窓からの景色を眺めたいと思っていても――。
友だちと一緒に、映画館の真ん中の席で作品に浸りたいのはやまやまですが、やはり途中で外に出やすい端っこの席に座ったほうが安心でしょう。
尿の悩みがあると、外出してもまずトイレの場所を気にしなければなりません。
トイレ休憩の回数を確認してから、バス旅行に参加するかどうかを決めなければなりません。誰かと一緒に行動していても、気もそぞろになりますよね。そのうち、外出自体がおっくうになってしまうかもしれません。実際、そんな人がたくさんいるのです。
でも、尿の悩みがなくなれば、このような「トイレ中心の生活」が変化します。新幹線の窓側の席で、お茶を飲みながら富士山を眺められるでしょうし、満席の映画館でも、真ん中の席で映画を楽しめるはずです。
変わるのは、生活だけではありません。
尿の悩みは、外からは見えません。あなたが伝えない限り、周囲の人は知らないわけです。あなたが「知られたくない」と思っていれば、あなたの心は知らず知らずのうちに鎧を着けているように硬くなっています。