7割が「だらだら食べている」
「スマホを見ながら飯」をしている10-20代のうち、69・6%が「ついだらだら食べてしまっている」と回答。さらに、20代の食事時間を見ると、しない人より約5分長いことも分かった。
スマホ全盛の時代。ながら飯をしている人々の声を聞くと、
「電車や営業途中の空き時間はいつもスマホで動画を見ているので、食事の時も同じ感覚。そもそも、個人の自由」(25歳男性会社員)
「食事中だけじゃなく、一人の時にスマホをいじってないとさみしくなってしまう」(営業職の29歳女性)
「昼は仕事、帰宅したら父親なので、食事中にスマホを見るのも一つの息抜き」(40歳男性会社員)
それぞれに理由があり、現代らしい食事スタイルとして、「スマホ見ながら飯」は定着しつつあるように思える。
回転率が命の飲食店もある
とはいえ、飲食店にもそれぞれの事情や思いがある。回転率が命のラーメン店では、店内での掲示やSNSで、食事中のスマホ使用の禁止を告知する店が増えてきた。
「『ながら飯』によって、料理が冷めてしまったり、麺類ならのびてしまいますよね。店側としては悲しい思いがします」
こう話すのは、青森県八戸市で「ドラゴンラーメン」を経営していた公認会計士の石動龍さんだ。2年前に閉店したが、行列ができるほどの人気店で、石動さんは厨房(ちゅうぼう)にも立っていた。
石動さんの店でも「スマホを見ながら飯」の客に困らされた経験がある。
「スマホなしのお客様に比べて、食事時間が倍以上かかっていました。飲食店は混雑する時間帯とそうではない時間帯の差が激しく、列ができる時間帯に『だらだら飯』をされる状況が続くと、売り上げに大きな影響が出ます」
ビール片手にスポーツ紙の”新聞おじさん”はいいの?
ただ、率直にこんな疑問も湧く。
いわゆる下町の町中華では、昼から瓶ビール片手にスポーツ新聞を読み、のんびりしている常連客がいる。あれは許されていて「スマホを見ながら飯」だけが批判されるのはなぜなのか。若者いじめではないのか。