高円寺の商店街を通った先にある「蟹ブックス」(撮影/中山圭)
高円寺の商店街を通った先にある「蟹ブックス」(撮影/中山圭)

 特に、ここ最近はフリーターをやりながら、たまにライターをしている人たちがだんだんと食えなくなってきており、フラフラした仕事をしていると困るように社会って設計されているなと思っています。ちょっとゾッとしますよね。

pha:確かに時代が変わって、役に立たないことをやってないでちゃんと就職しろよという感じになってきたかも。インターネットのテキストでお金になるものって、勉強になるものとか稼げるものとかが多いと思うんですけど、そんな中でとりとめのない内容の『ウロマガ』が人気で、書籍化されるまでになっていることは希望だと思います。こういう動きがもっと広がって、ネットのテキスト文化が盛り上がればいいなと願っています。

品田:最近は、Xの度重なる改変により、アーリーアダプター的な人たちからの信頼が失われつつあり、以前よりも人の分散が起こっているように思います。かつては、Twitterに全てのリンクが集まって、流れてくる支流の役割を果たしていたわけですが、今はそうじゃなくなってきました。それによって、どこに情報を見にいけば面白いものがあるのかがわからなくなっている状態にまた戻ってきているように思います。

 まさに、phaさんのようなスナフキンタイプの人が、実は面白いものがある場所を知っているといったことになるのかもと期待しています。

phaキュレーター的な人やニュースサイトが再び注目を集めるような時代に戻るかもしれませんね。どちらにせよ、面白い文章の価値や需要は絶対になくならないと思うし、ぜひ品田さんにはトップランナーとして、一生とりとめのない日記を書き続けていただきたいと思います。

品田:今後、雑文的なもので生活をすることができるかはまだ見えないところでありますが、人の分散による潮流の変化に乗って、オモコロのようなテキスト文化をさらに盛り上げていきたいと思っています。

(構成/中山圭)

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