エンゼルスに所属するマイク・トラウト(USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
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 ワールドシリーズも終了し、完全にストーブリーグモードに入ったメジャーリーグ。今オフはフリーエージェント(FA)市場に“超大物”のホアン・ソト外野手(ヤンキースからFA)や、今季世界一のメンバーとなったテオスカー・ヘルナンデス外野手(ドジャースからFA)がいることから日本の野球ファンで注目している人も多いのではないか。

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 もちろん、日本人が所属するチームが話題の中心となるが、大谷翔平がメジャー移籍から6年間プレーしたエンゼルスの動向も気になるところ。大谷が抜けた今季は戦前の予想通り63勝99敗と大きく負け越し、ア・リーグ西地区で最下位。何とか浮上へのキッカケを掴みたいところだが、補強ポイントは近年の低迷ぶりを見てもわかるように非常に多い。どこから手を付けていいか分からないレベルであるが、顔ぶれ的に光が見えるのは若手の野手陣だ。

 今シーズンは有望株だったローガン・オホッピー捕手(24歳)、ザック・ネト遊撃手(23歳)、ミッキー・モニアック(26歳)、ジョー・アデル(25歳)両外野手がいずれもキャリア最多の試合に出場し、オホッピー、ネト、アデルは自己ベストの成績をマーク。大黒柱だったマイク・トラウト外野手が怪我での離脱が増え、大型契約で加入したアンソニー・レンドン三塁手も不良債権化している状況でも、野手陣は「期待はできる」状態にはなってきている。

 その一方、投手陣の明るい材料はほとんど見えてこない。現状エース格と呼べるのが2022年オフにFAで加入した左腕のタイラー・アンダーソン(34歳)だが、今季の成績は10勝15敗、防御率3.81。年齢的にも過度な期待はできない。そのほか数少ない投手のプロスペクトとして期待されたリード・デトマーズ(24歳)も伸び悩みの状態で、この2人以外の顔触れを見ても他チームなら先発ローテーションに入れないような成績の投手が目立つ。

 リリーフ投手も今季のチーム防御率はリーグ15チーム中8位(3.99)と突出したものもなく、クローザーだったカルロス・エステベスも夏のトレードでフィリーズへ移籍している。

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エンゼルス再建の道は?