中日・高橋宏人(左)と西武・高橋光成(右)(写真提供・中日ドラゴンズ/埼玉西武ライオンズ)
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 長く続いた夏が終わるやいなや早くも11月に突入。プロ野球界では、ドラフト会議、戦力外通告を経て、契約更改の時期を迎えている。毎年、スーツを着たプロ野球選手たちが、一般市民の何倍、何十倍もの年俸にサインしたことが報じられるが、果たして今オフはどのような“驚きの金額”が飛び出すのだろうか。(金額はすべて推定)

【写真】「2億円」が「400万円」に急降下 球史に残る“大減俸”を味わった選手がこちら

 昨オフの契約更改を経て決まった2024年の日本球界最高年俸(外国人を除く)は、村上宗隆ヤクルト)と坂本勇人巨人)の6億円だった。その2人に柳田悠岐(ソフトバンク)の5億7000万円、近藤健介(ソフトバンク)の5億5000万円が続き、有原航平(ソフトバンク)、山田哲人(ヤクルト)、浅村栄斗(楽天)の3人が5億円となっている。上下動で言えば、村上頌樹(阪神)がNPB歴代3番目の昇給率857%(700万円→6700万円)、近藤が昇給額およそ3億円で(2億5500万円→5億5000万円)となり、田中将大(楽天)が2年連続での大幅ダウン(9億円→4億7500万円→2億6000万円)が話題となった。

 迎える今オフ、まず注目したいのが外国人を除いて誰が「日本球界最高年俸選手」になるかだ。本塁打と打点の2冠に輝いた村上は、来季が3年契約の最終年で現状維持の年俸6億円となる見込みだが、出来高で実際は上積みがあるはず。同額の年俸6億円だった坂本は、今季が6年契約の最終年。リーグ優勝には貢献したが、打率.238、7本塁打、34打点の成績ではダウン提示は致し方ない。2019年オフに7年契約を結んだ柳田は、成績的には不満も現状維持の年俸5億7000万円で更改される見込みだ。その中で首位打者に輝いた近藤がどうなるか。投高打低が顕著だった中で、打率.314、19本塁打、72打点は立派な数字で、2022年オフに7年契約を結んでいるが、球界トップとなる可能性はある。

投高打低の中、今季、打率.314、19本塁打、72打点の成績を残した近藤健介

 個人タイトル獲得者の中では、パ・リーグの本塁打王&打点王の山川穂高(ソフトバンク)が、昨オフにFA移籍して4年総額12億円、年俸3億円で契約したが、その内容も含めてどうなるか。現時点で日本人投手の最高年俸を手にしている有原航平(ソフトバンク)は、来季が3年契約最終年となるが、今季はパ・リーグ最多勝に輝き、現在の年俸5億円からの変動はあるか。さらに、惜しくもタイトルは逃したが、打率.280、27本塁打、83打点で4番の仕事を全うしてリーグ優勝に貢献した岡本和真(巨人)が今季年俸4億2000万円からどこまで増額させるのか、気になるところだ。

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新たに「1億円プレイヤー」になれそうなのは…