CSファイナルステージ第4戦。魂のヘッスラを見せた坂本勇人の頭をポンポンする長野久義(左)

巨人にこだわり続けた男が他球団へ行ったら、腐ったり手を抜いたりしてもおかしくない。しかし広島でも変わらぬ姿勢で選手、関係者、ファンの誰からも愛された。根本的な人間性が素晴らしい、あれだけの男はそうそういない」(巨人OB)

 後輩の面倒見もよく、2022年にドラフト1位で入団した期待の若手・浅野翔吾も長野を慕う1人。昨シーズン高卒1年目にデビューした浅野を気にかけ、慣れない一軍での流れを教え、スパイクやバットをプレゼントしたという。今季、9月21日の広島戦(マツダスタジアム)の守備で浅野が手痛いミスを犯してしまった翌日には、愛のある“いじり”で助けられたことも明かしている。

 これまでも「まとめ役」としてチームに欠かせない存在なのはファンの間でも知られるところだが、選手登録枠を1つ使うことになるため、戦力として求められることも当然ある。

「外野陣は丸を除いて固定できておらず調子や対戦相手との兼ね合いで流動的。今シーズンはエリエ・ヘルナンデスが離脱してからは、本職が内野のココ・モンテスを外野で起用したほど。(巨人の若手は期待の選手も多いが)長野はコンディション次第ではスタメン起用されるだけの能力はまだある」(在京球団編成担当者)

 DeNAとのCSファイナルステージ(東京ドーム)でも出番はやってきた。2連敗後の大事な第3戦と最終第6戦では「1番・左翼」として起用された。39歳10カ月で1番打者としてのスタメン出場するのはCS史上最年長でもあり話題となった。

「どんな時でもベストパフォーマンスを発揮できるように準備している。入念なアップやケアを怠らない姿勢は若手にとっても素晴らしいお手本。結果は運にも左右されるが、野球の神様はチョーさんの姿勢を後押ししてくれるはず」(巨人関係者)

 CSファイナルステージ第3戦では勝利には繋がらなかったものの1安打を放ち健在なところを見せた。それでも「今日なんか僕が、もっと勢いづけられたらなと思ったんですけど」とチームを第一に考える姿は変わらない。

暮らしとモノ班 for promotion
大谷翔平選手の好感度の高さに企業もメロメロ!どんな企業と契約している?
次のページ
今後も“戦力”としての期待も