今季限りで退任となった中日・立浪和義監督の「再登板」はあるのか…
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 中日・立浪和義監督が今季限りで退任することが決まった。

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 3年前のオフに低迷する古巣を救うべく就任した“ミスタードラゴンズ”だったが、チームを指揮して1年目の2022年シーズンから連続して最下位に。巻き返しを誓った今シーズンも開幕当初に引き分けを挟んで4年ぶりとなる6連勝を飾り一時は首位に立ったが、その後はズルズルと順位を下げ、結果的には3年連続となる最下位となった。

 首位に立った春先には「今年は違うって言っているじゃないですか」と立浪監督がコメントするなど、3年目にチームが“花開く”予感を漂わせたが、甘くはなかった。

「昨オフには中田翔、中島宏之ら多くの選手を獲得。特に中田に関しては自ら電話で口説くなど、戦力補強に関しては意向が反映された形となった。外国人もメジャーで実績あるディカーソンが加入するなど、伸び始めた若手との融合が期待された。しかしトータルで見ると上位を狙うには時期尚早だったということだろう」(在京球団編成担当者)

 大きな期待を背負っての就任だっただけに、チームの低迷が続いたことで立浪監督はSNSなどを中心に批判の矢面に立たされ、起用法についても厳しい意見が目立った。

「中田をはじめ故障者が出て早々と優勝争いから脱落すると、若手中心の選手起用にシフトした。将来を見据えた戦いとなったのは、球団側の意向が強かったとも言われる。起用された若手も経験を積んだことで少しずつ結果を出せるようになったのは良かったが、采配面を含め立浪監督への逆風は日に日に大きくなった」(スポーツ新聞野球担当デスク)

 指揮官になってからは良い時期よりも、苦しい時期の方がはるかに長かった。だが、名古屋の中日ファンを中心に“ミスタードラゴンズ”を労う声も決して少なくない。退任が発表された後に行われた巨人(東京ドーム)との今季最終戦の試合終了後には、中日ファンで埋まったレフトスタンド、そして巨人ファンからも「立浪コール」が巻き起こった。

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この3年間は無駄ではなかった?