若手のスター候補生が多い中日
優勝から遠ざかり、下位に低迷している時期が続いているが、若いスター候補生が多いことは間違いない。立浪監督が就任した22年は現役時代のユニホームを着て応援する中年のファンの姿が目立ったが、今は変化が起きているという。
中日ファン歴35年という名古屋在住の男性(41)は、「スタンドを見ると、20代の若い子が一気に増えたように感じます。5、6人のグループで応援してライブ感覚で盛り上がっている。中日に興味を持って応援してくれるのはありがたいです」と話す。
立浪監督は改革の道半ばで退任することになったが、「血の入れ替え」を敢行して若手を積極的に起用した。個々の選手は成長しているだけに、次期監督はチーム力として昇華できるか。
中日を取材するスポーツ紙記者は「若手が多く発展途上のチームなので温かく見てくれている側面がありますが、結果が出なければ離れるファンは出てくるでしょう。あまり野球を詳しく知らないライト層は新たな魅力を感じなければ、違うコンテンツに興味が向く。勝負の世界は勝ってこそ、お客さんに心の底から満足してもらえます。低迷期から抜けらせないようだと観客動員が一気に減ることが考えられますし、今の状況を当たり前と思ってはいけない」と警鐘を鳴らす。
来季は「強竜復活」で、中日ファンを熱狂させられるか。広島もまだ戦いは終わっていない。マツダのスタンドを真っ赤に染めるためにも、残り試合は勝ち続けたい。
(今川秀悟)