巨人の守護神・大勢

「メジャーで岡本の打順は6、7番あたり」

 メジャーを取材する現地のライターはこう話す。

「岡本はメジャーで主軸を打つとなると厳しい。打順は6、7番あたりが妥当でしょう。一塁、三塁、左翼と色々な守備位置を守っていることが今年の打撃に影響している部分が少なからずあると思う。ただ、メジャーでプレーを目指すのなら左翼での守備能力を高める道は決して間違っていない。一塁、三塁は打てないとスタメンから外されるが、外野はきっちり守れれば我慢して起用してもらえる。松井秀喜(ヤンキースGM付特別アドバイザー)もそうだった。ヤンキースに移籍した当初は打撃で苦戦していたが、左翼の守備で能力の高さを見せたことでスタメンから外されず、打撃の状態が上がっていった。野手は打撃がフォーカスされがちですが、守備力も重要です」

 メジャーでプレーする夢を叶えるためには、海外FA権を取得するか、球団の了承を得てポスティング・システムでの移籍を目指すことになる。

巨人のポスティング移籍は1人だけ

 巨人から過去にメジャーに海外FA権を使って移籍した選手には、松井秀喜、上原浩治、高橋尚成がいるが、巨人からポスティング・システムを利用した選手は2人のみ。実際に移籍した選手は19年オフに同制度を使ってブルージェイズに移籍した山口俊だけだ。菅野智之も20年オフに同制度を申請し、6球団からオファーがあったことが報じられたが成立に至らず、巨人に残留している。

「山口、菅野は共にリーグ優勝した年に大活躍して、ポスティング・システムを利用しています。岡本が海外FA権を取得するのは最短でも26年です。その前にメジャーでのプレーを目指すなら、リーグ優勝と個人タイトルの獲得がポスティングで球団の理解を得られる一つの目安になる。戸郷にも同じことが言えます。ファンも納得する成績を残し続けることで道が切り拓ける」(前出のスポーツ紙デスク)

 24歳の戸郷、25歳の大勢に対し、岡本は28歳という年齢を考えると、野球人生の分岐点に差し掛かっていると言える。

 今オフに彼らが球団とどのような契約交渉を行うか。メジャーの関係者たちが注目していることは間違いない。

(今川秀悟)

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