他にも大谷とエンゼルスで同僚だったことから日本でも“不良債権化”した選手として有名になってしまった6位(3857万1429ドル/約56億4000万円)のアンソニー・レンドン三塁手(エンゼルス)は、2度のIL(故障者リスト)入りもあり、42試合の出場で打率.229、本塁打0本、6打点。7位(3711万6667ドル/54億3000万円)のマイク・トラウト外野手(エンゼルス)も開幕から好調ぶりを見せていたが、4月末に左膝の負傷で早々とIL入りすると、その後に左膝半月板の損傷が見つかり今季絶望となっている。

 ジャッジと並ぶ4位タイのジェイコブ・デグロム投手(レンジャーズ)に関しては、昨シーズンにトミー・ジョン手術を受けた影響で今季ここまで登板すらない。今シーズン中の復活を目指して順調な回復ぶりを見せているというが、仮にここから何試合かに登板したとしても“元を取る”のは不可能だろう。

 このように多くの選手が、そもそも試合にまともに出場できていないというケースが目立つ。大谷、ジャッジ以外では10位(3455万6200ドル/約50億5000万円)のパトリック・コービン投手(ナショナルズ)は開幕から先発ローテーションの一角を守っているが、成績は25試合の登板で2勝12敗、防御率5.92というもの。2018年に結んだ6年総額1億4000万ドル(総額204億5000万円)の契約が今季で終了ということから、オフには高給取りから一気にマイナー契約になる可能性も高い。

 今やメジャーの年俸高騰は日本の野球ファンには理解できない感覚になってきている。2023年の平均年俸はメジャーの452万5719ドル(約6億6000万円)に対し、NPBは4468万円(外国人・非会員選手を除く)。円安の影響で割高感もあるがNPBの約15倍近くとなっている。

 今年5月にナショナルズからDFA(事実上の戦力外)となったビクター・ロブレス外野手が先日マリナーズと結んだ契約も現在のメジャーの“相場”を象徴するようなものだった。27歳のロブレスはナショナルズ時代にはNo.1プロスペクトとして将来を嘱望されていたが、結果を残せずに先述のように戦力外に。

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MLBでは5億円選手が戦力になれなくてもダメージなし?