昨オフにはエンゼルスからフリーエージェント(FA)となった大谷翔平が、ドジャースとプロスポーツ史上最高額の7億ドル(約1023億円)という天文学的な契約を結び話題となった。(以下、文中の成績は現地8月19日終了時点)
【写真】「2億円」が「400万円」に急降下 球史に残る“大減俸”を味わった選手がこちら
また、オリックスからポスティングシステムで米移籍を果たした山本由伸も投手史上最高額となる3億2500万ドル(約475億8000万円)の契約をドジャースと結ぶなど、メジャーの年俸高騰はとどまるところを知らない。今オフにFAとなる予定のホアン・ソト外野手(ヤンキース)は大谷の契約額をさらに超えてくるという予測もあり、まさにお金が“飛び交う”状態となっている。
FAの目玉選手となれば獲得競争が過熱し、相当な額を支払わなければチームに迎えいれることができない。だが、同時に世界最高峰のリーグで成績を残し続けるのは至難の業。大型の好条件を提示してやっとのことで獲得しても「お金に見合った活躍」ができない選手もゴロゴロと出てくる。それが今年はかなり顕著だ。
今季の年俸額トップ10を見ても、1位(7000万ドル/約102億3000万円)の大谷がナ・リーグで打率.290(リーグ7位)、39本塁打(1位)、88打点(2位)で三冠王を狙えるようなパフォーマンスを見せ、4位タイ(4000万ドル/58億4000万円)のアーロン・ジャッジ外野手(ヤンキース)もア・リーグで打率.331(2位)、44本塁打(1位)、111打点(1位)と同じく三冠王圏内の素晴らしいパフォーマンスを見せているが、それ以外は苦戦どころか、まともに試合に出られていない選手も多い。
大谷に次ぐ2位タイ(4333万3333ドル/約63億3000万円)のマックス・シャーザー(レンジャーズ)とジャスティン・バーランダー(アストロズ)はともにサイ・ヤング賞3度の受賞歴があり素晴らしい実績を誇るが、今季は怪我もありほぼ離脱している状態。シャーザーは8試合、バーランダーは10試合の登板にとどまっており、成績も際立ったものはない。