今季がプロ入り4年目の巨人・秋広優人(写真提供・読売ジャイアンツ)
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 巨人・秋広優人、阪神・井上広大、日本ハム・野村佑希……。いずれの選手も中軸打者として本格ブレイクを期待されながら、今年はここまで一軍では結果を残せずにいる。

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 ファンが待望する「ロマン砲」たちの開花はいつになるのだろうか。元々打撃の才能には疑いの余地はないが、くすぶる状況が続くだけに、彼らの今後がどうなっていくのか注目が集まっている。

「期待されながらも、活躍できずに消えてしまった打者は数知れない。秋広、井上、野村の3人は過去にロマン砲と将来を嘱望された選手たちと比べても能力は高い。(今は一軍で出場機会が増えずに)時間だけが過ぎているようで本当にもったいないと思う」(在京球団編成担当者)

 3選手が強打者として高い可能性を秘めているのは間違いない。しかし、揃って所属球団の事情もあり、出場機会が与えられない日々が続いている。

 その筆頭が高卒3年目の昨シーズンに121試合に出場して打率.273(406打数111安打)、10本塁打、41打点を記録し、レギュラーを掴んだかに思えた秋広だ。今季はさらなる飛躍を誰もが期待していたが、オープン戦で結果を残せず開幕を二軍で迎えた。シーズン途中に一軍に昇格して試合に出場した時期もあったが、ここまで17試合の出場で打率.229(35打数8安打)。二軍暮らしが主となってしまっている。

「秋広は阿部慎之助監督が色々な意味で『使いたい』と思うレベルに達していない。起用すればそれなりの結果は残すだろが、求めているのはグラウンド内外で巨人を背負う打者になること」(巨人関係者)

「飛距離はゴジ(=松井秀喜氏)に匹敵する。本来なら起用したいところだが、野球に対する向き合い方に甘さを感じる。本人がどこまで自覚しているかが大事なのだが……」(巨人OB)

 公式行事への度重なる遅刻や野球への向き合い方が指摘され、能力的な部分以外で評価が下がってしまっているのは気になるところ。阿部監督も「彼は野球を知らないんじゃないか」、「全く期待していない」など秋広に対し、度々苦言を呈しているが、ここから変われるのか。先日、ドラフト1位入団の2年目・浅野翔吾が一軍昇格後にすぐに満塁弾で結果を残すなど、同じ外野手のポジションにはライバルが多いだけに、このまま“干されて”しまわないか心配だ。

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阪神・井上、日本ハム・野村もくすぶりが続く…