大学スポーツの本分
「そんなに箱根駅伝に出たいのであれば、駅伝で実績のある大学に入るべきだ」という意見もある。それに対して、前出の古川さんはこう語る。
「私が故郷の九州から東大大学院を目指したのは、やりたかった研究を一番いい環境でできること、そして箱根駅伝があったからです。勉強を頑張りながら、学生連合チームの一員として箱根を目指すチャンスがあってもいいと思う。箱根駅伝は大学スポーツですから、そういう多様な選択肢をつぶさないでほしい」
陸上仲間にも箱根で走りたくて関東の難関校を選んだ学生がいるという。
「もし、学生連合チームが編成されなくなれば、やはり進路選びにも関わってくるでしょう。大学スポーツは4年で1サイクルですから、チームを編成しないにしても、選手の気持ちを考えたら、できればそのくらいの余裕を持って伝えてほしい。本当に人生に関わってきますから」
第100回箱根駅伝予選会は10月14日に行われる予定だ。
(AERA dot.編集部・米倉昭仁)