SSと地元警察で異なる見解
報道によると、SSの長官は「容疑者が狙撃場所に選んだ建物内には、地元警察が配置されていた」と言い、地元警察は「人員は隣の建物に配置した」と食い違っている。
「見解が異なっているようですが、それこそが問題であり、地元警察とSSの連携がうまくいっていなかったことを明確に表していると思います。」
一方で、トランプ氏の近くにいたSSは、トランプ氏が撃たれた直後、複数でトランプ氏に覆い重なり、身を挺して防御する姿勢を見せた。
「そういう訓練を受けていますから、反射的に行動を取ったのでしょう。トランプ氏本人も、崩れ落ちたというより、銃弾を避けるようにしゃがんだ感じでした」
容疑者が死亡したため、動機がわからない状態だ。
「射殺したのはしょうがないことですね。(あの状況では)容疑者を無力化することが大前提ですから。トランプ氏を現場から離脱させなければならないし、負傷していたら病院に運ばなければいけません」
日本でも近年、演説会場で政府要人が襲撃される事件が相次いだ。2022年には元首相、安倍晋三氏の銃撃事件が発生。23年には、岸田文雄首相が和歌山県の漁港で演説しようとしたところ、男が手製の「パイプ爆弾」を投げつける事件が起きた。いずれも屋外だった。
板橋氏はこうした演説会は屋外ではなく、屋内でやるべきだったのではないかと指摘する。
「屋外だとやっぱり、守りきれないですね。警護の穴が生じる。屋外は360度をチェックしないといけません。その点、屋内なら、入口で手荷物検査や金属探知機でボディチェックができる。飛行機に乗る時のように検査した後の状態をクリーンエリアと言うのです。その中では自由に演説なり握手をしてもいいと思います。これからの選挙活動は屋内で行うのが安全だと思います。特に総理などの要人の遊説は」