子供時代、過度に期待する親が一番嫌がることですね。こんなことをやっていると「あんたは飽きっぽすぎる」「真面目じゃない」「腰を落ち着けてじっくりと取り組みなさい」なんて、間違いなく言われるでしょう。「石の上にも3年」なんてことですね。
でも、「自分が好きなこと」は、やってみないと分からないし、やってみたら、いろんなことに気付きます。西洋の「転がる石には苔は生えない」という諺は、最初は「転がること」がネガティブな意味でしたが、今では、ポジティブな使われ方をすることが欧米では多いようです。
少なくとも「自分の好きなこと」を見つける時は、うんと腰が軽くていいと思います。とにかく、面白そうなことに首を突っ込んでみる。親だけじゃなくて、参加者に気をつかうなんてノイズに惑わされず、自分が「対象」を好きかどうかに集中する。
そうやって、やがて、いしださんが憧れる「ひとつの道」にたどりつければものすごくラッキーです。でもね、いしださん、なかなか見つからなくても、落ち込むことはないと思います。
だって、「これだと思うひとつのもの」を見つけて、それに打ち込めるというのは、奇跡的なことだと僕は思っているのです。
まして、それが職業につながったりしたら、奇跡の中の奇跡、ビッグミラクルだと思います。それは、「本当に愛するたった一人のパートナーと出会う」とか「知らない人が突然100万円くれる」なんて奇跡と同じぐらいのことだと僕は思っているのです。
ですから、いしださん。そういうものに、もし出会えなくても、落ち込むことも焦ることもないと思います。
「ひとつの道」を探すために、いろんなことに首を突っ込み、これじゃないと放り出し、また次のものに首を突っ込む、その過程をうんと楽しんだらいいんじゃないかと思うのです。
その結果、いしださんが「これだ!」と思えるものに出会えたら、奇跡です。でも、目的地にたどり着くことではなく、「探す旅の途中」を味わうことは、とても素敵なことだと思うのです。
いしださん、どうですか?