しかし、ポストシーズンは昨年まで11年連続で出場しているものの、ワールドシリーズを制したのはコロナ禍の影響で試合数が大幅に短縮となった2020年のみ。通常のシーズンでの世界一へ向け万全の状態にしておきたいのは間違いなく、現地メディアも“大物”の獲得に動く可能性に言及している。

 特に先発陣は先日、長年エースとして活躍し、復帰を目指していた左腕のクレイトン・カーショウが左肩痛を再発してリハビリを中断。さらに、トミー・ジョン手術から復帰したウォーカー・ビューラーも右股関節炎症で離脱している。現状ローテーションで勝ち頭となっているタイラー・グラスノー(8勝5敗)、ジェームズ・パクストン(7勝1敗)も怪我の多い選手と知られ、他にも力のある若手もいるが心もとない印象は否めない。

 そこで現地メディアが獲得候補として挙げているのが、ア・リーグ中地区で大苦戦しているホワイトソックスで今季ブレイクを果たした左腕ギャレット・クロシェだ。

 今季から先発に転向したクロシェはここまで17試合に先発して、勝利数こそチームの不振もあり6勝(6敗)と伸びていないが、防御率は3.05。奪三振能力も非常に高く、ここまで規定投球に達している投手の中では両リーグトップの奪三振率(12.40)を記録している。調子も5月以降にグッと上げてきており、6月24日のドジャース戦では大谷から2三振を奪うなど快投を見せた。

 年齢もまだ25歳になったばかりと若く、順調にいってもFAとなるのは2026年シーズンのオフ。パドレスも興味を示していると報道されており、米スポーツ専門メディア『ブリーチャー・リポート』は今夏のトレード市場で“最も価値のある先発投手”として評価をしている。メジャーリーグ公式サイト『MLB.com』も、今季の市場で「唯一ドジャースの基準を満たせる先発の柱を担える投手」と分析。リーグの勢力図を変えられるだけの力があるだけに、ドジャースが獲れば大きな戦力、パドレスに行けば厄介なライバルになるだろう。

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大物獲得に動く? 動かない?