昭和女子大生が駒場東邦の生徒にジェンダーの授業
女子大と男子校の組み合わせとしては、東京都の「駒場東邦」と昭和女子大のコラボレーションも有名だ。2020年度に、当時の中1が中3になるまでの3年間にわたる継続的なコラボ企画が始まった。大学生がテーマを設定し、授業を進行する。
中1のテーマは「ディズニープリンセスの変遷」「ファーストジェントルマン」。ディズニー映画に描かれる女性像の変遷を学んだり、自分が女性大統領の夫になったらどうするか?という思考実験を行ったりした。
中2のときには、ユニバーサル・デザインやインクルーシブ教育の現状について学んだり、炎上したCMをいっしょに見ながら誰もが無意識のバイアスをもっていることを共有したりした。
中3のときには、「歩み寄る」「男女別学」「仕事と役職」の3つのテーマについて、グループワークやディスカッションを行った。「仕事と役職」というテーマについては、「もし男子校の先生が全員女性だったら」という状況を設定し、女性に対してどのような配慮が必要か、そのような配慮を前提として、自分が経営者ならどんな制度を用意するかなどを考えた。
駒場東邦での経験をふまえ、2023年秋には「本郷」と「獨協」(ともに東京都)という2つの男子校の希望者たちからなる合同チームを大学に招き、「無意識のバイアスについて考える」というテーマでアクティブラーニング型の授業を実施した。